大阪の宿泊先からパナソニックスタジアムに到着すると、それまでとは明らかに違う待遇が待ち受けていた。そもそもそれまでの待遇が悪いわけではなく、ベスト4に残ったチームはプロ感や特別感が味わえるのだ。例えば、選手を乗せたバスはパナソニックスタジアムの中まで入って行き、バスを降りて控え室であるロッカールームに向かうのだ。
準決勝は前評判の高いJFAトレセン大阪U-12だ。ナイジェリア選抜はそもそも来日メンバーが少なく、リザーブのメンバーも3人ほどだ。航空券が高額なために多くのメンバーが来日できないのだ。また、来日直前に交通事故で亡くなってしまった将来を期待されたアデオラ選手の代わりの選手も不在だ。しかしJFAトレセン大阪U-12との試合でも、ナイジェリア選抜は相変わらずハーフコートゲームを展開して試合に勝利した。ただ、明らかに10番のサンデーや7番のリトルメッシは連戦の疲労と時差ぼけで、バイエルン戦で見せたようなキレがなくなりつつあったのが心配の種だった。もう1つ、ナイジェリア国内のサッカーの試合でよくある展開で、試合後半になると集中力が無くなりそのまま失点することがよくあるのだが、JFAトレセン大阪U-12戦でも後半に失点していたことが決勝での懸念点となっていた。その件については、加藤社長もアバヨミ氏もムリ監督も心得ていた。
3位決定戦とバルサ対バイエルンの試合も終わり、いよいよ「U12 ジュニアサッカー ワールドチャレンジ2019」のチャンピオンを決める試合だ。一時は諦めかけた来日。一時は諦めかけた大会出場。想像を絶する幾多の困難を乗り越えて、若き勇敢なナイジェリア選抜は決勝の舞台に立ったのだ。
ナイジェリア選抜に用意されたロッカールーム
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前評判の高いJFAトレセン大阪U-12との試合。
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決勝を前にベンチからピッチコンディションを見るナイジェリア選抜。
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いざ、決戦へ。
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試合前のナイジェリア選抜
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つづく
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