ナイジェリアに絵本を送ったら

航空便でナイジェリアに絵本を送ろうと思ったら、航空便での受け入れが停止していたので、仕方なく船便で送ることに。航空便で運が良ければ1週間程度で届くのに、船便となると運が良ければ2.3か月。運が良ければ… そう、運が必要なのだ。早く届く運ではなく、届くか届かないかの運。届かないことが前提なのだ。

ナイジェリアに一度でも訪れたことがあれば、荷物が届かないことが前提だということに何の疑いも持たない。そして悪気のない彼らナイジェリア人を責めることはできない。そもそも概念がちがうのだから。極端に概念が乖離していれば話し合いにもならない。

そんなナイジェリアに船便で絵本を送って1週間ほどたった。友人が曰く、「アパパの港に着いてからも奇跡が続かないと届かないだろう」と。「受取人への関税追加支払いや、荷物の取り扱いから配送、ピタゴラスイッチの100倍の難易度だ」とも。ピタゴラスイッチの100倍の難易度なんて絶望的だ。

心配になったのでナイジェリア人のバヨに連絡したら、「シャチョーソレダイジョウブダヨー トドクヨー エホンウレルヨー」「バヨのオネーサンノオミセデウレルヨー」と。心配は増すばかりだ。絵本が届いて売れる。そんな単純な話ではないと思いつつ、ここは悪気のないナイジェリア人のバヨに全て任せることにした。

悠長なことは言ってられないけれど果報は寝て待てだし、郷に入ったら郷に従えだ。バヨからの吉報を待とう。