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2018.09.21 お知らせ

三笠製作所 40周年記念講演会の様子【重光 悦枝氏】

海外進出を具現化する7つのキーワード

重光 悦枝氏

あの「九州熊本豚骨 味千ラーメン」を全国に展開する、重光産業株式会社 代表取締役副社長 重光 悦枝氏の講演会を2018年9月21日、三笠製作所扶桑工場ショールームにて開催した。

三笠製作所の40周年記念行事ということで、熊本から駆けつけていただいた重光氏。三笠製作所の社員や会社説明会に参加した人、そして講演会を聞きに集まったゲストに、味千ラーメンの50年の歴史の中でチャレンジしてきたことをお話し頂いた。

味千ラーメンは1968年、熊本市の現在県庁がある場所のすぐ近くで、7坪8席のお店を重光氏のご両親がオープンしたのがきっかけとのこと。もともとご両親は製麺所を経営されていたが、経営状況が悪化し倒産。その後生活の糧を得るために始めたのがきっかけだったそう。

「美味しくて体に良いものを提供し続けたい」「小さなお子さんから年配の方まで幅広い世代の方に食べてもらいたい」との思いから、豚骨から煮出したスープに「千味油」という独自で開発した油、焦がしニンニクを加えて香りと味を整え、厳選した小麦粉で仕上げられた自社製面を加えた豚骨ラーメン「味千ラーメン」を開発した。

現在、世界12カ国に816店をフランチャイズ展開し、成長し続ける味千ラーメン。フランチャイズビジネスの成功の鍵は、「失敗から学ぶ」ということが大事だ、と重光氏は強く語った。

海外進出は24年前に台湾に出店したのが始まり。しかし台湾では、「なんてしょっぱいラーメンだ」「油っぽすぎる」と言われあまり評判が良くなかった。そこで現地に受け入れてもらうために、塩分や豚骨スープに味をつける独自開発した油の量を少なくしたりと対応した。

しかし元々の「熊本味千ラーメン」から味がどんどん変わってしまい、結局受け入れられず2年間で12店舗を展開したものの、全て店舗を閉鎖し撤退することになってしまった。このとき学んだのが「自分たちが一番大事にしているコアな部分は変えてはいけない」ということだった。味千ラーメンではラーメンの味がコアになる。その味はどこに進出しようが変えてはいけない、ということに気付いた。

台湾撤退から2年後、1996年に香港に出店。その後中国本土へ進出する。中国での大規模デモや、内陸部に進出する際にはゴミの回収・電気や水などのインフラ問題など様々な問題が発生するが、現地のパートナーと一緒になって一つずつ解決していった。

困難を乗り越え、現在世界中に店舗展開する味千ラーメン。海外進出を具現化する7つのキーワードを重光氏に語っていただいた。

困難を乗り越え、現在世界中に店舗展開する味千ラーメン。海外進出を具現化する7つのキーワードを重光氏に語っていただいた。

①Never Say “I Can’t”(絶対に「できない」と言わない)
②Don’t stay in the comfortable zone(ぬるま湯につかったままでいない)
③Think what they want(アンテナをはる)
④Don’t miss the opportunities(チャンスを逃さない)
⑤Keep the promiss(約束を守る。自分への約束)
⑥Possible /Impossible is just an opinion(可能か不可能かは意見に過ぎない)
⑦The universe is listening.(言葉は宇宙が聞いている)

目前で具体的事例を交えながら、自身の経験からまとめた7つのキーワード。重光氏の表情や身振り手振り、言葉の抑揚などから、事業に対する想いや情熱が伝わってきた。この熱はネットや本からでは得ることは難しく、直接会って話を聞ける講演会の醍醐味だと感じた。講演会終了後は恒例のサイン会、写真撮影が行われた。