アルアインでプレイする若い日本人フットボールプレイヤー

アラブ首長国連邦に通い始めてもう4年以上が経過した。

初めてアラブ首長国連邦のアブダビに向かった時は、ドイツに行くついでに寄っていくお気軽な感じだったのだけれど、東京からまさかの11時間。ドイツまでの飛行時間と全く同じだとエディハド航空の機内のモニターで気がついた。自分の中では日本~アラブ首長国連邦~ドイツは全て6時間程度の飛行時間だと勝手に思い込んでいたから。
しかもその時はアブダビからドバイに移動したのだけれど、まさかのエディハド航空の狭いバスで陸路を1時間30分もかけて移動してドバイに向かった。
何も考えずにふらっと立ち寄るような気持ちでアラブ首長国連邦に来たつもりがまさかの洗礼だった。そういえばその時は冬なのに気温が30度以上もあって、ダウンジャケットを着てきたのに、Tシャツになって汗をかいていた記憶がある。日本とアラブ首長国連邦の気温差35度で気管支がおかしくなりそうだった。

それからアラブ首長国連邦で様々な人生経験を得て、なぜか今日ドバイ警察と商いをするに至る。ドバイ警察との商いは、蜘蛛の糸を一本辿ってここまで来た感は否めず、よくその糸も切れなかったなと、今となって振り返れば背中がゾクッとする。携わってくれた人や助けてくれた人に感謝だ。

アラブ首長国連邦に来た当初はローカルのビジネスマンとばかり一緒に行動していたけれど、最近はたまに現地の日本人とも会うようになり、いろんな情報交換をしたり世間話をするようになった。そんな時イングランドでプレイする仲良しのサッカー選手が、アラブ首長国連邦の強豪アルアインでプレイする1人の日本人フットボールプレイヤーを紹介してくれた。彼はアルアインでプレイして2年目になる。その若い日本人のフットボールプレイヤーといろんな話をして、彼のアラビアへの順応性と積極性に驚き、その彼を上回る奥さんの現地への順応性の高さに感動さえ覚えた。今では現地のアラビア料理を食べにご近所のアラビア人と共に出かけるらしい。郷に入っては郷に従えだ。
練習環境は悪くはないけれど、夜7時からの練習でも気温は40度を超える。そんな中で彼は現地に馴染みながらアラビアの選手やブラジルの選手とともに国内制覇に貢献している。若い彼から学ぶことも多いし、目を輝かせてその話を聞かせてくれることで、自分がアラブ首長国連邦に来た頃を思い出させてくれた。初心忘るべからずだ。

アラブ首長国連邦に通い始めて4年以上。ドバイ警察との商いも大きくなりつつあり、一番慣れて来て脇が甘くなる頃だし、横柄になる頃かもしれない。そんなおり若い彼がアラブ首長国連邦で楽しみながら、しかし一生懸命プレイする姿に何かを思い出した気がする。

明日からもまた頑張れそうだ。

ありがとう。今年もアラブ首長国連邦のチャンピオンになることを信じてます。