我々がいたJ1での開幕が待ち遠しい

  • 2017年12月26日
  • 2019年2月8日
  • 友人
  • 820View
  • 0件

「我々がいたJ1に帰る」




無事にJ1復帰を決めてから3週間が経過して、昇格プレーオフの千葉戦と福岡戦の興奮も少しずつ冷めて落ち着いてきた頃。


落ち着いてきた頃には、来シーズンに向けての選手達の契約や移籍情報などをメディアを通じて知ることになる。


願わくば来シーズンも、2017年シーズンの長丁場の過酷なJ2を戦い抜いてJ1に復帰した選手全員と共にJ1の頂きに向いたい。


まだ夢の途中だから。


けれども無情にもその願いは叶うことはなく、毎年のように選手達は入れ替わる。


新陳代謝を繰り返して、勝てるチームづくりを行うために。






昨シーズン降格したチームに残って、J1復帰のために全力で戦ってくれたスウェーデン人の友達もチームを去ることに。


レギュラーシーズンも当然のことだけれど、昇格プレーオフでは選手全員が要所要所でMOM級の活躍をした。


そうでもなければ、あの重圧のかかった過酷な2試合を勝ち抜けない。


友達もMOMの働きをした1人。


事実、千葉戦ではMOMだったかな。


友達から、昇格プレーオフの千葉戦の前夜に、明日は勝つから安心しろ、というメッセージが送られてきた。


友達はその千葉戦で3得点を叩き込み、レギュラーシーズンでやられた借りをキッチリ返してくれた。


しかもレギュラーシーズン前に公約したハットトリックを、大一番の大切な大切な千葉戦でやってのけてくれた時には本当に嬉しくて感動して涙が出た。


ワールドカップを翌年に控えた難しい時期に、名古屋に残ってJ2で共に戦ってくれた友達も、間違いなくJ1復帰の立役者の1人。





外国人プレイヤーは大変だ。


異文化での生活や言葉の問題も付いて回り、一人暮らしのために食事に困ることも多い。


活躍を前提にチームに合流して、開幕すれば即座に結果が求められる。


活躍できなければ、契約内容次第ではすぐに戦力外となってチームを去ることも。


異文化に馴染んで、通じない言葉の問題も楽しめるくらいの気概が必要だろう。


ちなみに友達はスウェーデン語、デンマーク語、英語、イタリア語を話すことができる。


スウェーデンの南のデンマークの国境近くに住んでいたので、デンマーク語はネイティブに近い能力らしい。


フェリペ・ガルシアがデンマークのチームに在籍したいたこともあり、ガルシアとデンマーク語で会話するんだとか。


友達は、点を取るという明確な活躍指標を積み上げて行くミッションをこなして、点が取れなかった試合の夜には反省と気持ちの切り替えをしていたみたい。


自分も海外で働く身なので、友達の気持ちや状況が本当によく理解できる。


海外で働くという楽しさの反面、本当に大変なことも多い。


本当に大変だ。






友達が日本でプレイしていた時は、いつもたくさん世間話をしたけれど、どの話も印象的だった。


自)なんで日本に来たの?
友)アドベンチャーだよ。
以降、自分も何かに挑戦するときはアドベンチャーというワードを多用するようになる… 盗用か…


自)日本に来ることを決めるのに悩んだ?
友)話をもらってその場で決めた。
即断即決だったらしい。


自)海老の踊り食いを食べる?
友)うん、もちろん。挑戦したい。
口から海老の尻尾が出てピョンピョンと動いてた…


自)一番好きな鉄板焼屋さんはどこ?
友)やっぱり鮫のいる集かなぁ。
だよねぇ、3回くらい一緒に食べに行ったからなぁ。 しかも、意外と小食で甘党。


自)最初に覚えた日本語はなに?
友)>%#|•<>^€~
それは万国共通だな… 書けない…
しかも発音がうまいな。


自)足元上手いけどフットサルをやってたの?
友)やったことないよ。
ええっ、そうなんだ… 随分足元が上手いのに。


自)右利きでしょ?
友)あっ? 湘南戦の胸トラップからのボレーのこと? 左でしか打てなかったから、左でゴールに叩き込んだ。
ワールドクラスのゴラッソだったな、と言ったら喜んでた。


自)日本で何がしたい?
友)K-1かRIZINでミルコの試合を観たいな。ミルコはヒーローなんだ。ルーツが一緒だから。
ミルコよりデカいよなぁ…


自)ちょっと前に相撲を観に行ったでしょ?
友)そうそう、枕が飛んで来て頭に当たったよ。
枕じゃなくて、それ座布団ね。


自)彼女何歳なの?
友)うん、めちゃ年上。
同い年くらい若く見えるけどな…


自)何食べに行く?
友)鉄板焼!
一回だけ鮨屋に行って、あとは全て鉄板焼。


自)熊本からどうやって名古屋に帰るの?
友)Youのプライベートジェットで帰る。
いや、おれANAで帰るし… ロアッソ熊本戦にて。


自)今日はたくさんPKを蹴ったね?
友)3回ネットを揺らしたけど、2得点…だよ。
まぁ、そりゃそうだけど、完璧なPKキッカーだったな。横浜戦にて。


自)PKのプレッシャーはどんな感じ?
友)プレッシャーを感じるのが大好きだから全然問題ないよ。
背中にプレッシャーを乗せるジェスチャーでどんとこいって、やってた。


自)スウェーデン代表に興味とかないの?
友)名古屋に来る頃に代表監督から電話あったよ。
おい、まじか…


自)オシャレだよね?
友)日本ではおしゃれな服のサイズがなくて困るよ。
てへへ、だよねぇ。って、お互い笑ってた。


自)車は何乗ってるの?
友)トヨタのハリアーだよ。
助手席に乗った時に運転している友達を見たら、運転席には何とか収まってた。


自)日本は好き?
友)お世辞抜きで大好きだよ。
心底好きそうだった。
事実、昇格プレーオフの千葉戦の後にゴール裏のサポーターの前で、寿人キャプテンに促されて「名古屋、名古屋」と歌い出したのは、心の底からの日本が好きで、かつ、名古屋グランパス愛が現れたものだと思う。


本当にたくさんのたわいもない話やプライベートの話やサッカーの話をした。


たわいもない話は面白い話ばかり。


プライベートな話は結構真面目な話ばかり。


サッカーの話をすると、いつも、「任せろ! easy!」と、はにかみながら言ってたし、言葉に乗ってるハートは本当に強かった。


26歳だったけれど、びっくりするくらいの包容力と落ち着きと余裕があったかな。


本当に本当にナイスガイ。







友達は次のアドベンチャーに出発してしまったので、来シーズンはグランパスでのプレイが観られないけれど、次の移籍先のクラブが日本国内だろうが海外クラブだろうが、今までと変わらずスタジアムまで足を運んで応援して、また一緒に食事でも行くつもり。


たぶん食事は鉄板焼だろうけど。





月並みだけど、友達のこれからの益々の活躍を心から願い、かつ、引き続きグランパスの夢である「頂」を目指す力になりたい。


欲を言えば、友達には次のワールドカップでのスウェーデン代表入りを、グランパスには今まで以上にもっともっと愛されるクラブに。


フットボールは大きなムーブメントを巻き起こし、人々を感動させることができるスポーツであり、フットボールプレイヤーはそれを担う貴重な人材だから。




それにしても来春の開幕が待ち遠しいな。


「我々がいたJ1」での開幕が。


Tack Robin !! Trevligt att ses igen.




しかしこのブログ書いてると感謝と寂しさで泣けてくる。