福島工場 その6

  • 2014年9月11日
  • 友人
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前回からの続きで

当初、東北での新工場の開設は、宮城県か岩手県で考えていたのだけれど、いわき市内で一緒に食事をさせて貰った人達と、貴重な時間を過ごす中で、少しずつ予定は変わっていったかな。


その人達の話は、現地の人達が感じている様々な諸問題。


愛知県の自分達には到底理解し難い話ばかり。


そんな話を、大の大人の人達が、4時間近くも涙目になりながら語ってくれました。


結果、当初の予定を変更して、4時間後には福島県いわき市内で工場を開設することに決めました。


男は男の涙に弱いのかも。




次の日からは、いわき市内で工場を探したり、ハローワークに求人票を出したり、求人雑誌の営業さんと打ち合わせをしたりと、短期滞在の中で出来る限りのことをやり始めたかな。


けれども、まずは肝心の手頃なサイズの工場が見つからず、この工場探しは結構大変なことに。


当時は、復興作業用の資材置き場や簡易事務所として、手頃なサイズの工場が、既に借りてに渡ってしまっていた。


また、いわき市内のハローワークに求人票を出しにいくと、愛知県民の自分の行動はとても不思議がられた。


建設関係の仕事関係の求人と勘違いされ、かつ、福島県いわき市に縁もゆかりも無い愛知県民の制御盤メーカーが、なぜいわき市に工場を開設するのかと、興味を持たれて何度も質問された。


求人雑誌の営業さんと打ち合わせもしたけれど、雑誌に弊社の求人広告が掲載されている最中に、この雑誌は廃刊になってしまった。


一ヶ月間の求人広告の掲載契約だったのだけれど、2週間目で雑誌が廃刊になり、掲載されなかった2週間分の料金が戻ってきた。


それほど、当時の福島県は混乱していて、求人広告を出す市内の会社も少なかったのだと思う。


つづく