堀江さんと稲川さん率いるIST社のロケット打ち上げ立ち会いへ。

年末最後は北の大地の北海道大樹町へ。あのタイキシャトルやタイキブリザードで有名な町が、今では堀江さんや稲川さん率いるIST社が開発するロケットで有名な町になっている。今回はそのロケットの打ち上げ立ち会いのために−15℃の極寒の大樹町へ。

ロケットの開発製造に携わる少数精鋭の技術者達がPCの前でCADを引き、自らの手でロケットを組み上げ、そしてまた自らの手でロケットを射点に運び、自らの手でロケットを打ち上げる、そんな会社がIST社。技術者の自分が、傍から見ていても嫉妬するくらいの業務の広さと知識量。しかもなんと言っても都度都度が真剣勝負。真剣。本物の刀で斬り合うぐらいの覚悟を持ってロケットを打ち上げる。そうロケットの打ち上げはテストが出来ないから。だから技術者達は真剣。ロケットを打ち上げることは尊いのだ。

そんな技術者達が作り上げたロケットは、打ち上げの前日の予測では、無事に打ち上がる確率が天気や機体と共に良かったのだけれど、当日になって残念ながら打ち上げは延期に。とりあえずダメ元で飛ばしてみよう、と、飛ばせるものでもないのがロケット。いやはや本当に尊い。

日本の民間のしかもそんな大きくない会社の少数精鋭の技術者達が、真剣にロケット事業に打ち込んでいることを、もう少し多くの人に知ってもらえれば嬉しいな。そしてこのような技術は継承されて昇華されていくことが望ましいと思う。それがこれからの日本を支える一つとなるから。

昔、友人が僕に言ってくれた ‘技術は貨幣よりも普遍的な価値がある’ は、すごく腑に落ちた。それがまさにロケットだ。

今回は延期にはなったけれど、正月前後に無事に打ち上がって、宇宙に到達することが楽しみ。