メディア掲載情報
雇用を創り街を元気に
工場進出や本社移転

朝日新聞 2011年12月04日
「物資支援ボランティア活動は自分以外でもできる。製造業の経営者として被災地に貢献するなら、雇用しかない」 東日本大震災から数日。制御盤メーカー三笠製作所(愛知県犬山市)の石田繁樹社長は、工場新設を決めた。中国に進出、タイ事務所の開設も検討していた。一方で産業の空洞化も気がかりだった。震災はそれを見つめ直す機会になった。 4月中旬、最初に訪れた被災地は福島県いわき市。まだ工場の候補地は決めていなかったが、紹介を受けた地元の市議らからは涙ながらに「福島を元気にして」と訴えられた。迷いもあったが、進出を決めた。 地元関係者の協力で格安の物件を見つけ、求人手続きまで4日間で終えた。たった2人の社員募集だったが、数十人が応募。自ら面接をして、6月初旬の開所式にこぎ着けた。 従業員はパート1人を含む3人。社員の穂積知幸さん(34)は3月、原発事故の影響で仕事がなくなった機械製作会社を退職した。ハローワークで求人を見つけ、「社長の熱い気持ちに打たれて」応募した。 主に制御盤の配線接続を行う。本社からの仕事だけでなく、10月には独自の注文も入るようになった。穂積さんは「人も設備も少なくて大変だけれど、達成感は大きい」と話す。 被災地だからこそできる「メード・イン・福島」の防災関連製品の開発・製造も目指す石田社長は「長く続け、少しでも雇用を増やしていきたい」。











